上級騎士一人旅Part.24は、アルバさんの伏線回収回という感じにしました。

これまでの拙い寸劇にお付き合いというか、耐えて頂き、ありがとうございました。
少しだけ、アルバの物語に補足が出来たらと思います。
本当なら動画にするのが一番なのでしょうけど、時間がありません。
そして何より、大長編の寸劇とか自分の精神が耐えられませんので、文章として残したいと思います。

別働隊は「ホワイトサイン祭り」という動画にてプリシラに挨拶(物理)をした後、絵画世界から脱出します。
すると、隙間の洞に到達した所で終わりました。

因みに、別働隊(♀)も絵画世界から脱出後、ドラングレイグに召喚されてしまっています
なのでタルカスさんとは御飯を食べていません。
別働隊(♀)に関しては、純粋なマンパワー不足で3人での攻略が不可能となっています。
流石に更なる助っ人を探すとのは難しいので、一足先にドラングレイグから旅立ったと思って下さい。

忠義の騎士アルバの物語

絵画世界から脱出した別働隊(♂)が到達したのは、上級騎士が来るより遥か昔のドラングレイグだった。
DS2_24_06
当然知合いもおらず、篝火の転送先リストにもロードランはない。
しかも、何故か世界は再び不死の病に冒されている。

詳しい話を聞こうにも、防具屋は金を払えば払うほど傲慢になり、ネコは何かを知っているが意味深だ。
更に緑衣の巡礼と呼ばれるフードを被った女性に至っては、何を話しているのかよく分からない

とりあえず、大きなソウルの持ち主を倒せば良い事は判明した為、別働隊は旅に出る事にした。
腕に自信はあった為、突然ブチギレモードになった巨人の王を倒したり、ハイデに行ったりしている途中、一人の女性と出会う。

別働隊は久し振りに話の通じる人間と出会えた事で、自分の事を必要以上に話してしまう。
  • アストラという名前すら残っていない国の騎士だという事
  • ロードランでの火継ぎの旅の事
  • 本隊という抜けている騎士と、同じ立場なのに偉そうな狂暴女の事
そして話し終えると、彼女も自分の事を聞かせてくれた。
  • リンデルトという聖職者の国の出身だという事
  • 聖女と言われていたが、不死の病に冒されてしまい、戒律によって追放された事
  • 旅の目的は不死の病を癒す事
  • 連れ添いの騎士が居たが、先日死んでしまい、今は一人で旅をしている事
そして、二人の話が一段落した時、

「行く所がないのなら、私と同行して下さいますか?」

女性は凜々しく、そして少し寂しそうに言った。
行く所もない別働隊はそれを快く快諾し、一時的に彼女の騎士となる事を決めた。
しかし、彼は本来アストラの騎士である為、彼女の騎士として上級騎士の装備を身に付ける訳にはいかない。
そこで、女性が連れ添っていた放浪騎士アルバの装備と名前を受継ぐ事にした。

こうして、聖女と騎士の旅がはじまった。
何故かロードランでの周回を継承しているらしく、初見カンストだった事もあり、旅は過酷を極めた
しかし、ロードランでカンスト世界を旅した経験を行かし、強敵にも打ち勝つ事が出来た。
強敵と言われていた王盾ヴェルスタッドに至っては、彼女が太陽槍を投げているだけで倒せてしまった。

その後、アルバと彼女は最終目的地である、渇望の玉座にに到達する。
だが、玉座に到達した二人は、その儀式が王妃デュナシャンドラが力を蓄える為に作られた、模倣された物である事を知る。

「今こそ、闇とひとつに… 」

二人のソウルを得る為に襲って来るデュナシャンドラ。
その力は予想以上に強大だった。
精神的なダメージと、高速で溜まる呪いゲージ、人の像の使用速度を上回る速さで進む亡者化。
「ジャーリーを連れて来なくて正解だったな。」
「フフ、今頃置いてけぼりを食らって、怒っているでしょうけどね。」
絶望的な状況でのこの会話を、彼は一生忘れないだろう。

限界に到達しようとしている彼女をデュナシャンドラから守りながらも、防戦一方のアルバ。
「こうなれば無駄死になってでも、彼女だけでも逃さなくては-。」
と覚悟したその時、自分の周りを骨片の煙が取り囲み始める。

状況が飲み込めないアルバ。
後ろを振り向くと、彼女が自分に向かって骨片を使用している。
アルバが彼女を逃そうと考えていたのと同様、彼女もまたアルバを逃す事を選択した。
「私の最後のワガママです。王妃を...!デュナシャンドラを止めて下さい。
今まで騎士としての勤め、ありがとうございました。
貴方に・・・貴方に、炎の導きのあらんことを。」

「-----!!!」
最後に見た彼女の笑顔は、凜々しく、そして少し寂しそうだった。

デュナシャンドラに敗北し、更にかけがえのない人を亡くしたアルバは、絶望の底にいた。
彼女の最後の笑顔に報いる為、必死でケイル邸で自らの記録を書き留め、それを緑衣の巡礼に託した。
もう一度デュナシャンドラに挑もうにも、立つ事さえ出来なくなっている。
「これが絶望か・・・アストラやロードランでは感じた事がなかったな・・・」
自身が不死である以上、このまま朽ち果てる事も出来ない。
出来れば今すぐ亡者になってしまいたいが、彼女の願いが叶うまで、死ぬ訳にはいかない、いかないが・・・。
「・・・もう・・・疲れてしまったな・・・」

・・・全てに絶望したアルバは、借りた騎士の名と別働隊である事も捨て、一人の「彼」になった。

そこから何年、何十年が経っただろう。
行商人から一つの噂を耳にした。
「マデューラに、上級騎士の装備を纏った不死が来たらしいよ。
今時あの装備を着ているのは珍しいねぇ。
騎士の割に
ピリっとした雰囲気はないし、少し抜けているが、なかなかの手練れだって噂だよ。ヒヒッ。」
その話を聞いた時、直感で「本隊」だと思った。
何の確信もないし、違うかもしれないが、確実にそうであるという自信があった。
もし本当に本隊なら、彼女の願いを託す事が出来る。

「貴方に炎の導きのあらんことを」
彼女が最後に彼に言った言葉は、彼が彼女に教えた、ロードランでのまじない言葉だった。
「そうだな、こんな所で引き籠っている場合ではないな」

彼女の最後の笑顔と言葉の為に、上級騎士装備に手を伸ばすが、その手を止めた。
「だが-」
上級騎士ではなく、彼女の騎士として立ち上がると決めた彼は、自分でも驚くほど嬉しそうな声で
「絵画世界でのドタキャンは、清算して頂かないとな」

こうして、彼は別働隊でも、放浪騎士でもなく「忠義の騎士アルバ」となり、上級騎士に会う為に再び旅立つ。
この地を共に歩んだ彼女はもう居ない。
だが、彼女に託された思いは、この胸に炎の様に焼き付いている。

-これは、騎士と聖女の約束の物語-

あとがき

という感じで、忠義の騎士アルバの物語でした。
長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

これを寸劇ですると、自分の精神がもたないというのはご理解頂けましたでしょうかッ!_(:3」∠)_
かなりオリジナルな設定が入っていますが、ここまで妄想全開なのも恥ずかしいですね。
因みに、アルバの物語にはもう一人、ジャーリーという魔術師が登場しますが、この物語には登場しません。
彼女は木の陰から彼を見守っている感じだと思って下さい。
飛雄馬の姉ちゃん
具体的に書くと、星飛雄馬の姉ちゃんみたいな感じです
遠くから「アルバ・・・」とか言ってるとかそんな感じ。

どこかで登場させようか悩みましたが、これ以上話が壮大になると訳が分からなくなるのでやめました。
そんな文章力もキャパは自分にはありません。
分不相応な事はしないに限りますヾ(⌒(_'ω')_

本編では一切語ることはないですが、記憶の片隅にでも、別働隊の物語を覚えて頂ければ幸いです。